- Date: Sun 29 09 2013
- Category: 野球を語る > 前田智徳
- Community: テーマ "広島東洋カープ" ジャンル "スポーツ"
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前田智徳 野球の神様が恐れた天才打者
先日、広島カープの前田智徳選手が引退を発表しました。現在のプロ野球界のラストサムライと私は思ってます。
この方、ご自身の幾多のコメントから察するに、現役生活はケガとの闘い、そして自分自身との闘いの日々だったんだろうなぁと感じさせられます。

多くのプロフェッショナルが天才と讃える打者でした。
落合博満氏
「天才はオレじゃない、前田智徳だよ。」
「前田の打撃フォームはシンプルで無駄がない。これから野球を始める子供達がぜひ参考にすべきフォーム」
イチロー選手
「ぼくなんて天才なんかじゃない。真の天才は前田さんですよ。」
松井秀喜氏
「打撃が素晴らしいし凄みもある。広角に打てるし好機にも強く、いつも打ちそうな雰囲気が漂っている。日本で一番いいバッターかもしれません。」
他にも数々言われておりますが、ここまで実績ある人々から賞賛されてるのは凄いです。
振り返ると、イチローがブレイクしてすぐ前田選手のことを天才と称しており、それをきっかけに注目するようにしましたが、野球経験の無い当時の私にはあまりピンときておりませんでした。
一体どの辺が天才打者と言われる由縁なのだろうか…
正直、よくわからなかったんですよね。所詮野球経験の無い私ごときは理解に苦しみました。
しかし色んな方の評価を見聞きするうちに、素人なりにこの方の凄さ、皆が何故天才と呼ぶのか段々と理解できるようになりました。
当時の監督の山本浩二さんのコメントにヒントが隠れてました。
「トップの位置がピタッと決まっていて軸がブレない。フォームも崩れない。相手ピッチャーに関係なく、全て自分のスイングでボールを処理している。だから、打球は詰まってもヒットになる。技術的には何も教えることがなかった。こういう子を天才というんだと思いましたね。」
この点をポイントに前田智徳を見て行くことでハッと気付かされることがあったんです。
前田選手の過去の打席を改めて見てみると、どの打席も同じ様に打ってる様に見えるのです。どんなシーンも同じフォーム、同じタイミング。同じVTRなんじゃないかって思える程なんです。
この点が他の打者と決定的に違う大きな点ではないかと…実績豊富な他のプロ野球選手からも賞賛される打撃フォームの真髄がこれなんじゃないかなと…そう思う訳であります。

ご自身についていつも独特の野球観を語るのもこの方の魅力。
アキレス腱断絶という重傷を負った後コメント。
「もう片方のアキレス腱も切りたい。」
「今分かることは、もう前田智徳は前田智徳を超えられないと言うことです。」
「もう前田智徳と言うバッターは死にました。」
「もう、昔の僕じゃないんです。今やってるのは前田弟ですよ。」
…かなり自虐的になってますね。
そしてこうも語ってます。
「怪我する前は“自分がどこまで成長できるか”と考えると、毎日が楽しかった。(野球をやってきて)これまで努力した事はない。普通通りの事をやっていただけ。コーチから新しい事を教わっても、すぐ出来た。神様から与えられた素質、天性だけで野球をやっていたのが(怪我で)全て崩れ、訳が分からなくなってしまったんです」
天才打者とはなんぞや?
そんなこと定義することなんか出来ないと思います。
野球の神様はいるのか?
そんなこと議論しても答えなんか出るはずもない…
しかし前田選手を見てると思うんです。
真に野球の神様に愛された天才打者が努力を重ね更に高みを目指そうとした…神の領域に…踏み込んではいけない領域に入ろうとした天才打者…野球の神様がそれを恐れたのか、或いは嫉妬したのか、それで彼に試練を与えたのではないかと…大袈裟ですがそんな風に思えてしまうんです。
打率4割、三冠王…ケガをする以前の前田選手には無限の可能性を感じさせられました。そう、誰も踏み込んだ事のない神の領域とも言える数字に挑戦できる可能性をです。
タラレバは言ってもしょうがないのですが、敢えて言わせてもらえば、もし、あのアキレス腱断絶のケガされなければ…きっと予想もつかない誰もなし得ない記録を残していたのかもしれません。
2013年限りでの引退を発表しましたが、その表情は悲しみや悔しさよりも苦行からようやく解放された安堵感が感じられたのが印象的でした。
その2 打撃の教科書 動画はこちら!
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この方、ご自身の幾多のコメントから察するに、現役生活はケガとの闘い、そして自分自身との闘いの日々だったんだろうなぁと感じさせられます。

多くのプロフェッショナルが天才と讃える打者でした。
落合博満氏
「天才はオレじゃない、前田智徳だよ。」
「前田の打撃フォームはシンプルで無駄がない。これから野球を始める子供達がぜひ参考にすべきフォーム」
イチロー選手
「ぼくなんて天才なんかじゃない。真の天才は前田さんですよ。」
松井秀喜氏
「打撃が素晴らしいし凄みもある。広角に打てるし好機にも強く、いつも打ちそうな雰囲気が漂っている。日本で一番いいバッターかもしれません。」
他にも数々言われておりますが、ここまで実績ある人々から賞賛されてるのは凄いです。
振り返ると、イチローがブレイクしてすぐ前田選手のことを天才と称しており、それをきっかけに注目するようにしましたが、野球経験の無い当時の私にはあまりピンときておりませんでした。
一体どの辺が天才打者と言われる由縁なのだろうか…
正直、よくわからなかったんですよね。所詮野球経験の無い私ごときは理解に苦しみました。
しかし色んな方の評価を見聞きするうちに、素人なりにこの方の凄さ、皆が何故天才と呼ぶのか段々と理解できるようになりました。
当時の監督の山本浩二さんのコメントにヒントが隠れてました。
「トップの位置がピタッと決まっていて軸がブレない。フォームも崩れない。相手ピッチャーに関係なく、全て自分のスイングでボールを処理している。だから、打球は詰まってもヒットになる。技術的には何も教えることがなかった。こういう子を天才というんだと思いましたね。」
この点をポイントに前田智徳を見て行くことでハッと気付かされることがあったんです。
前田選手の過去の打席を改めて見てみると、どの打席も同じ様に打ってる様に見えるのです。どんなシーンも同じフォーム、同じタイミング。同じVTRなんじゃないかって思える程なんです。
この点が他の打者と決定的に違う大きな点ではないかと…実績豊富な他のプロ野球選手からも賞賛される打撃フォームの真髄がこれなんじゃないかなと…そう思う訳であります。

ご自身についていつも独特の野球観を語るのもこの方の魅力。
アキレス腱断絶という重傷を負った後コメント。
「もう片方のアキレス腱も切りたい。」
「今分かることは、もう前田智徳は前田智徳を超えられないと言うことです。」
「もう前田智徳と言うバッターは死にました。」
「もう、昔の僕じゃないんです。今やってるのは前田弟ですよ。」
…かなり自虐的になってますね。
そしてこうも語ってます。
「怪我する前は“自分がどこまで成長できるか”と考えると、毎日が楽しかった。(野球をやってきて)これまで努力した事はない。普通通りの事をやっていただけ。コーチから新しい事を教わっても、すぐ出来た。神様から与えられた素質、天性だけで野球をやっていたのが(怪我で)全て崩れ、訳が分からなくなってしまったんです」
天才打者とはなんぞや?
そんなこと定義することなんか出来ないと思います。
野球の神様はいるのか?
そんなこと議論しても答えなんか出るはずもない…
しかし前田選手を見てると思うんです。
真に野球の神様に愛された天才打者が努力を重ね更に高みを目指そうとした…神の領域に…踏み込んではいけない領域に入ろうとした天才打者…野球の神様がそれを恐れたのか、或いは嫉妬したのか、それで彼に試練を与えたのではないかと…大袈裟ですがそんな風に思えてしまうんです。
打率4割、三冠王…ケガをする以前の前田選手には無限の可能性を感じさせられました。そう、誰も踏み込んだ事のない神の領域とも言える数字に挑戦できる可能性をです。
タラレバは言ってもしょうがないのですが、敢えて言わせてもらえば、もし、あのアキレス腱断絶のケガされなければ…きっと予想もつかない誰もなし得ない記録を残していたのかもしれません。
2013年限りでの引退を発表しましたが、その表情は悲しみや悔しさよりも苦行からようやく解放された安堵感が感じられたのが印象的でした。
その2 打撃の教科書 動画はこちら!
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